ブラジルサッカーが強い理由

日本では日本代表がワールドカップに初参加して以来、サッカーが最も人気の高いスポーツの一つとして多くの人に親しまれています。しかし世界に目を向けると、昔からずっとサッカーが国民的なスポーツであり続けている国がたくさんあって、まだ文化としてしっかりと根付いているとまでは言えない日本と比べると、選手の層の厚さやレベルの高さにおいて優れている国も少なくありません。

そんなサッカーの強豪国が多い地域としてはヨーロッパを思い浮かべる人も多いでしょうが、強豪の多いもう一つの地域である南米も決して忘れることはできません。そしてその南米の中でも、特にレベルの高い選手を数多く輩出しているのがブラジルです。ワールドカップの優勝回数を見ても、この国のレベルの高さがよく分かるはずです。

ブラジルがなぜレベルの高い選手をそれほど多く輩出しているのかという疑問の理由としては、まずは人種的なものを挙げることができます。スポーツの世界で幅広く活躍している黒人や、黒人と現地人との混血が多いからです。
そして、もしかするとそれ以上に大きいと言えるかも知れない理由が、ブラジルという国そのものに関するものです。サッカーに対する関心が国を挙げて強いことはもちろんですが、貧困の中で育つ少年たちの数が多く、彼らが社会でのし上がりたいと考える場合に選択するのがサッカーである場合が多いということが、熱心に努力する姿勢や、先進国の選手とは異なる強烈なハングリー精神につながると考えられるのです。